多くの人が高校物理で最後に習う分野がこの原子分野です。
原子分野では一体何を学ぶのでしょうか?
簡単に見ていきましょう。
主に何を学ぶの?
原子分野では「原子の運動」などについて学びます。
以下が原子分野で学ぶ内容のテーマです。
それではひとつひとつ簡単に見ていきます。
5-1.電子と光電効果
ここでは電子が見つかるきっかけとなった、トムソンの実験とミリカンの実験を見ていきます。
電磁気学でも電子の運動が電磁誘導などの様々な物理現象を引き起こしていましたし、物理学では重要な役割を果たします。
その後は電子の性質を調べていく、光電効果の実験を見ていきます。
5-2.X線~粒子性と波動性の二重性
「二重性」について学びます。
物理学史において非常に重要な性質が出てきます。
これが二重性で、素粒子は粒子性(力学で出てきた小球のように、大きさのある物体と考えて、加速度運動などができる)と波動性(波のように、干渉や回折が起こる)を持ち合わせるというものです。
ここではそれを証明するための実験を学びます。
5-3.ボーアの原子模型
原子の形はどうなっているのでしょうか?
ここでは、それを考えていきます。
大学で勉強する量子力学ではゴリゴリの計算をして、エネルギーを割り出すのですが、高校物理ではそこまで難しい計算をしません。
5-4.原子核と放射線
ここまでは原子について見てきましたが、ここからは原子核を見ていきます。
原子核にまつわる現象として、崩壊があります。
崩壊するとき放射線が飛び出るので放射性についても勉強します。
今までもそうでしたが、ここは特に化学っぽい分野です。
5-5.質量欠損・核反応
原子や原子核の勉強をしてきましたのでそのエネルギーも取り扱います。
話が複雑になってきますが、式そのものはシンプルです。
また、物理学で最も有名な式の一つである \(E=mc^2\) が出てきます。
3-6.素粒子
最後にクォークについて勉強します。
入試に出ることは…殆どありませんが、いままでとは毛色が違い、原子よりも小さい正解を見ていきます。
計算は出てきませんので知識として身に着けてください。
重要性
原子分野は近年出題率が高くなっています。
しかし、大学によっては一切出さないこともあるので重要度は低めです。
また、共通テストのように、出題はされますが選択式で出て、選ばなければ勉強する必要がない分野です。
ただし物理学の歴史的には重要な転換期を扱うので、本来ならば重視したい分野ではあります…
あくまで入試においては重要度は低いので優先度は低めで良いでしょう。
難易度
難しく感じますが、有名な実験を多く扱うので、解答の流れが決まっています。
つまり、パターンが決まっているということです。
慣れない考え方をするので、演習量が少なければ点が取れないですが、
全体の量は少ないので勉強すればしっかり点が取れます。
問題によっては共通テストのように熱力学 or 原子の選択である場合もあります。
個人的には熱力学のほうが他分野との融合問題を作れ、勉強量が少なくて済むので、原子よりも重視するべきだと思います。
まとめ
今回は原子全般を見ていきました。
まず、自分の志望大学を確認して、原子分野が出題されるかを確認しましょう。