受験の物理屋さん

大学受験の参考書や問題集を紹介


こちらのページでは高校物理で習う範囲の簡単な説明と高校物理の難易度について書かれています。


このサイトについて


当サイトでは主に高校物理の解説をしていきます。

高校生が理解しにくい公式の意味と使い方の説明に重点を置き、一通りの範囲を解説できたらなあと思っています。


それに加えて参考書、問題集の紹介をする予定です。

高校物理の参考書・問題集はそこまで数が多くないのですが、受験生が参考書を見てもどれが自分に合っているかを判断するのが難しいと思うので、それぞれのメリット、デメリットを踏まえて説明する予定です!


 

高校で習う理科は4つ?


高校の理科は理科(無印)が4科目、理科基礎科目が同様に4科目あります。それぞれ以下のようになっています。

 

  • 化学、化学基礎
  • 物理、物理基礎
  • 生物、生物基礎
  • 地学、地学基礎

 

○○基礎と書かれているのは単位数が2で、1,2年生で習うことが多いです。

一方、基礎が付いていない「化学」「物理」「生物」「地学」は単位数が4(つまり週に4回授業があるということ)です。

理系の方が受験科目として必要なのがこれらですが、「物理」と「物理基礎」の関係はこんな感じになっています。

高校物理イメージ図

 

一般的に、必要な受験科目欄に「物理」と書かれていたら、「物理基礎」も含んでいると思ってください。

 

「物理」の試験で「物理基礎」の範囲を除外して問題を作ることは非常に難しいですし、そもそも、そんなことをしても意味がありません。

つまり、「物理」を勉強する人は「物理基礎」も勉強することになるということです。

しかし、市販で売られている多くの参考書は「物理」と「物理基礎」をまとめられている本が多いので、独学で勉強する場合は必ずしも「物理基礎」→「物理」の順番で勉強しなくても大丈夫です。

 

物理の内容


高校物理は主に5分野に分かれています。
(教科書によっては熱分野を力学にまとめますが、当サイトでは分けて考えることにします。)

それが

  • 力学
  • 波動
  • 電磁気学
  • 原子

の5つです。それぞれの分野を簡単に説明していきます。

力学とは?


力学とは主に物体にかかる力とそれによって生じる運動について学びます。

入試では電磁気学と並んで最も出題されやすく、物理学の中でも重要な分野です。

力学分野で有名な言葉は「慣性力」「摩擦」「万有引力」などでしょうか。他にも「遠心力」とかが有名ですかね。

遠心力を使ってハンマー投げ

 

有名な人物は浮力の概念を発見した「アルキメデス」や、リンゴが落ちるのを見て重力を発見した「ニュートン」、それに地動説を唱えた「ガリレイ」などが挙げられます。 (これらは諸説あり)

 

熱とは?


熱力学という呼び方もします。参考書によっては力学の中に取り入れられることもありますが、当サイトでは力学と熱は別の分野であるとして話を進めていきます。

この熱分野は範囲が比較的狭く、必要な公式もかなり限られています。例として、その公式の中には化学に出てくる、ボイルの法則とシャルルの法則をまとめた、ボイルシャルルの法則があります。

理想気体の圧縮や温度変化、熱機関の話などが出てきます。熱分野は高校生にとってあまりなじみがない分野かもしれません。(例として有名な人や現象を挙げたいのですが出てこない…。)

比較的影が薄い(?)分野ですが、難しい問題は少なめですので、確実に点を取りに行きましょう!

 

波動とは?


ドップラー効果という言葉は聞いたことがあるでしょうか?

ドップラー効果の例として「救急車が自分に近づいてくるときと離れていくときで、サイレンの音の高さが変わる現象」があります。

ドップラー効果の例

 

(音の減衰などの条件は無視すれば) 実はこのドップラー効果は数式で表現できます。このような目に見えない「波」の減少を扱うのが波動分野です。

波動では主に前半で「波」を扱い、後半に「光」を勉強します。

 

電磁気学とは?


力学と並んで物理において重要な分野です。

入試にも頻出なのですが、 遅い学校だと勉強し始めるのが10月とかになり、十分な勉強時間が確保できず、苦手に感じてしまう人が多い分野です。

力学が得意な学生は多いので、この電磁気がしっかりできているかが受験のひとつのキーになるといってもいいと思います。

内容としては前半ではオームの法則などの「電気」分野を学び、後半では主にフレミングの左手の法則などがでてくるの「磁気」分野を学びます。

 

原子とは?


現代物理学の懸け橋となるのがこの分野です。

高校で習う物理学は20世紀以前の古典物理学をメインに学びますが、ここでは1900年頃に発達した物理学を学びます。

今までは目に見えるような大きな世界を取り扱っていたのに対し、1900年頃から発達した物理学では目に見えない小さな「原子」の世界を扱うため、この分野を「原子」と呼びます

高校によっては、授業で取り扱わない場合があるため、自分で勉強しなければいけないことがあります。

内容としてはミリカンの実験やコンプトン効果の実験、それに光電効果の実験など、量子論を築き上げるための有名な実験を多く取り扱う分野であるため、なぜこのような実験をして、その結果が何を意味しているかを理解することが重要です。

 

物理の暗記量は他の理科よりも少ない?


物理の暗記量はどの程度なのでしょうか?

具体的に用語を○○個覚えれば完璧!といった数はもちろんありません。

しかし、他の理科の「化学」「生物」「地学」よりも暗記量は少ないと思います。

公式を暗記して問題を解いていくよりも、その公式が何を意味していてどのような場面で使うのかが重要です。

 

投稿日:2020年2月16日 更新日:

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