ここでは「実践物理重要問題集ー物理基礎・物理」(以下「重要問題集」)の解説をしていきます。
概要
「重要問題集」の全体像がこちらです(個人的感想)。
星の数 | 説明 | |
難易度 | ★★★☆☆ | 模試で70点程度の人から |
到達度 | ★★★★☆ | 最難関・医学部以外は狙えるレベルに |
必要時間 | ★★★☆☆ | 約150問程度。入試問題を採用しているため1問20分~程度 |
有名度 | ★★★★★ | 重要問題集シリーズは理系の問題集として有名 |
図の多さ | ★★★★☆ | それなりに多いです |
出版:数研出版編集部
大きさ:A5
定価:900円+税
毎年最新の入試問題を取り入れた新しいものが11月頃に出ています。
本体が問題編になっていて、解答編が取り外し可能
レベル
数研出版のページには共通テスト~難関大入試と書かれていました。個人的にはおおむね賛成で、模試(共通テスト)で70点程度取れるようになってから挑むべきだと思います。
問題はすべて入試問題を採用しているので物理の基礎が身についていない人が「重要問題集」に取り組んでも意味がないでしょう。
参考書・問題集でいうと「物理のエッセンス」の問題や、「リードLight」、「セミナー物理」などの問題を全て解けるようになった人ならば取り組めるかと思います。
到達度としてはそれなりに高いです。東大・京大・東工大レベルの最難関大以外は「重要問題集」+過去問で足りるかと思います。
内容
二色刷りのシンプルなレイアウトです。
問題に入る前に簡単に要項のページがあります。
要項はいわばまとめで、公式の使い方や問題を解くためのテクニックが載っています。
問題は標準的な難易度のA問題とやや応用的な問題のB問題があります。
といってもほとんどがA問題です。慶応や早稲田大の入試を採用しているB問題は全体の10%程度です。問題数でいうと15問程度です。(毎年改定されるのであくまで目安)
A問題は標準的な問題、いわゆる典型問題であり、入試によく出る問題のことです。典型問題はどれも重要なので全て解けるようになりたいですね。
その中でも必解問題が半分くらい(全部で80問くらい)あるので入試に間に合わない!という人はこの必解問題は解いておきましょう。
解答にはヒントと解説かあります。
「ヒント」には問題で躓きやすいポイントの考え方が載っています。問題が解けなかったらまずは「ヒント」を見て、どのように考えればよいのかを学びましょう。
毎年新しいものが出ているけれど古い年度の物でも大丈夫?
重要問題集は毎年出ています。そのため表紙に「2020」とか「2019」とか書いてあります。
では少し古いものでも大丈夫なのでしょうか?
教育課程が大きく変わった場合は最新のものを買った方が良いですがそうでない場合は一つくらい古いものでも良いと思います。(例「物理Ⅰ・Ⅱ」→「物理基礎・物理」)
毎年差し替えられている問題は数問程度でして、ほとんどの問題は同じです。
ただ、 入試問題製作者の中には最近の物理学のニュースなどを題材にして問題を取り入れたい人もいらっしゃるので、お金に余裕があれば最新版を買うことをおすすめします。
上でも書きましたが、最新版はだいたい11月頃に発売され、値段は900円+税です。
良問の風との比較
河合塾の「良問の風」との比較をします。
類似点
似ている点は
- どちらも基礎的なレベルの問題集を解いた後に取り組むことをおすすめ
- 入試の標準、典型的な問題を中心に取り扱っています
- どちらも入試物理の問題集として有名です。amazonや楽天はもちろん、書店でも売られていることが多いです
- 問題数はどちらも約150問程度
- やや応用的な問題も採用している(「良問の風」では☆マークがついている、「重要問題集」はB問題と書かれている)
- 税抜き900円前後(良問の風は855円+税、「重要問題集」は900円+税)
こんなところでしょうか、
異なる点
「良問の風」の方が問題文そのものが短く、解きやすい問題が多いです。一般的に「重要問題集」の方が難しいといわれております。
機会があれば実際に見てみることをおすすめします。
良問の風は一つの問題当たり\(5\)くらいの設問があるのに対し、重要問題集では最大\(10\)くらいまであります。
問題量が長いのでより応用的な問題や、難度の高いものがあります。
次の問題集
ほとんどの方は過去問で十分です。
東大、京大、東工大を目指す方は以下の
「名門の森」「難問系統とその解き方」「標準問題精講」など
をお勧めします。
まとめ
今回は重要問題集について解説しました。
難度の高い問題集ですが非常に力になるので是非マスターしてください!
唯一気になる点は…文字が小さい!
かなり小さいので注意!