前回はこちら!3-5 光の性質
ここではレンズを取り扱います。
取り扱う問題数が少ないので入試でもそこまで見かけません。
用語集
今回は少なめです。
用語 | 説明 | 用語 | 説明 | |
凹レンズ | 漢字のようにへこんでいるレンズのことです | 凸レンズ | 漢字のように膨らんでいるレンズのことです | |
焦点 | レンズに光を通した時に通過した光が集まる点のことです | 焦点距離 | レンズの中心から焦点までの距離です | |
実像 | レンズを通過した光が実際に集まってできる像 | 虚像 | 実際に物体があるように見える像 |
覚えましょう!
レンズの基礎
まずはレンズの基礎知識から始めます。
レンズは大きく分けると2種類あります。それが凹レンズと凸レンズです。
こちらの凹レンズは「おうれんず」と読みます。一方、凸レンズは「とつれんず」と読みます。
名前からして形がわかるかもしれませんが、ドームみたいに膨らんでいる方が凸レンズで、落とし穴みたいな形をしている方が凹レンズです。
さて、レンズが下のように配置されているとします。
レンズの中心から光が集まるところを焦点と呼びまして、その距離を焦点距離と呼びます。
ちなみに焦点距離は \(f\) で表すことが多いです。
実像と虚像
実像
次に上の図の右半分をご覧ください。
物体をレンズの手前(左側)に置いたとします。
物体からレンズの中心までの距離を a とします。この距離 a が焦点距離 f よりも大きい時、レンズの向こう側(右側)に実像と呼ばれる像ができます。
レンズの中心から実像までの距離を b とした時、これら3つの a , b , f には
$$\frac{1}{a}+\frac{1}{b}=\frac{1}{f}\tag{1}$$
成り立ちます。
下で説明しますが物体の距離 a が焦点距離 f より小さいときには虚像と呼ばれる像が物体と同じ側にできます。
入試問題では「~のような状況では実像ができるのか、それとも虚像ができるのか、どっちでしょう?」といった問題や、物体と像までの距離が与えられて焦点距離を求める問題などが出ます。
虚像
凸レンズによる虚像を見ていきましょう
虚像の場合実像と同じ(左)側にできます。そのときに先ほどの式の b にマイナスをつければレンズの式\(2\)が出来上がります。
$$\frac{1}{a}-\frac{1}{b}=\frac{1}{f}\tag{2}$$
そもそも虚像とは何なのでしょうか?
身近な例を挙げますと虫メガネです。
小さいころに虫眼鏡を使って花を観察した経験はありませんか?虫眼鏡を通して花を見てみると大きく見えます。
その時に見ているのが花の虚像になります。
では次に凹レンズにいきます。
凹レンズの場合も簡単です。
原理は省きますが焦点距離 f にマイナスをつければレンズの公式\(3\)が出来上がります。
$$\frac{1}{a}+\frac{1}{b}=-\frac{1}{f}\tag{3}$$
書き忘れましたがレンズの倍率の式もあります。レンズの倍率mは
$$m=\frac{a}{b}\tag{4}$$
で表されます。この式は凹レンズ凸レンズに関わらず使えます。
この倍率は物体の大きさに対してどのくらい大きいのかを表す量です。
例えば物体の大きさが50cmで、m=1.5であったときにできる物体の大きさは75cmになります。
まとめ
今回はレンズの公式について学びました。
そこまで難しくないので是非マスターしましょう!!
次はこちら!3-7ヤングの実験