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高校力学

1.高校力学全体概要

投稿日:2020年3月16日 更新日:

 

ここでは高校物理の1番最初に習う「力学」について説明します。

力学では何を学ぶのか?難しいのか?などをできる限り分かりやすく説明します。

 

 

力学とは?

 

高校物理でまず最初に学ぶ分野は力学です。

では力学とは何なのでしょうか?簡単に説明します。

 

力学とは「物理学の分野の1つであり、力に注目して物体の運動を研究する分野」です。

 

ここでは「ボールを投げたらどういう軌跡を描くか、ボールを衝突させたらどうなるか。」などの運動を勉強します。

そのとき、「」が重要になります。

日常生活で力なんて意識したことないかもしれませんが、この世界には重力が働いているのでみなさんは常に力を感じているはずです。

また、物体が加速度運動しているときや静止しているときは力がつり合っていますし、物体を動かすときには力が加わります。

ボールを投げたり蹴ったりするときには、もちろんボールに力が加わることで動きます。

 

そんな日常生活に常に密接にかかわりがある力と運動の関係を数式で表していこう!というのが力学になります。

 

身の回りの物体の運動の仕方に疑問を感じたり不思議に思ったりする人が好きな分野です。

 

 

 

力学の全体像

 

当サイトの高校力学のページでは以下の10章に分けて説明します。内容は以下のとおりです。

  1. 1-1変位・速度・加速度
  2. 1-2落下・投げ上げ・放物運動
  3. 1-3.剛体に働く力・モーメント
  4. 1-4力のつり合いと作用反作用
  5. 1-5運動方程式
  6. 1-6エネルギー
  7. 1-7運動量と力積
  8. 1-8円運動
  9. 1-9単振動
  10. 1-10万有引力

それぞれを簡単に説明していきます。

 

 

1-1変位・速度・加速度

力学で「力」と「運動」が重要なことは先ほど述べました。

そして(後の運動方程式で学びますが)「力」と「加速度」は重要なかかわりがあります。

さらに加速度は速度と変位とも関係があります。

そのため力学でまず最初に速度や加速度について学びます。

ちなみに加速度とは1秒間にどのくらい加速(もしくは減速)しているのかを表します。

1-1 変位と速度と加速度についての解説はこちら!

 

 

1-2放物運動

ボールを投げたり、落としたりするとボールはどういう運動をするのかを数式で表現します。

空気抵抗や摩擦などの細かな条件を無視することが多いので実際の運動と少し違った結果が得られるのですが、比較的イメージしやすい分野です。

 

 

1-2落下・投げ上げ・放物運動についての解説はこちら!

 

 

1-3剛体に働く力と力のモーメント

物体の運動は移動することだけではありません。回転運動もあります。

この章の前半である、剛体の性質では「力のつり合い」に注目して、物体が静止する場合と回転する場合の違いを勉強します。

後半の力のモーメントも回転に関する話なのですが、数式なしでは説明しにくいのでこのページではこんな例を紹介します。

それは小学生の時に習った「てこの原理」です。

てこの原理とは「支点」「力点」「作用点」の位置を調節すればお相撲さんと小学生がシーソーで遊べるというやつです。(この例えが伝わらなかったらごめんなさい…)

働く力と支点からの距離に注目することで、なぜこれができるのかを説明することができます。

1-3.剛体に働く力・モーメントについての解説はこちら!

 

 

1-4力のつり合いと作用反作用

作用反作用とは押したら押し返される現象です。

また、力のつり合いでは浮力について学びます。これも作用反作用の一つで、物体の上側からかかる圧力と下側からかかる圧力の差によって生まれます。

 

 

1-4力のつり合いと作用反作用についての解説はこちら!

 

 

1-5運動方程式

高校物理学の中でも最もシンプルで最も重要な方程式の一つである、運動方程式が登場します。

$$ma=F$$

(\(m\) は物質の質量 \(a\) は加速度 \(F\) は物体に加わる力の大きさ)このようなシンプルな方程式ですが大変便利です。

力学だけでなく他の分野でも出てきます。

1-5運動方程式についての解説はこちら!

 

 

1-6エネルギー

物理学でエネルギーに注目することは非常に重要です。

高校では力学、電磁気学を中心に学びますが、エネルギーの話はどちらにも出てきます。

また、高校だけでなく、大学で学ぶ「量子力学」でも出てきます。特に「統計力学」という分野の前半(古典統計)にいたってはエネルギーのことしか考えていません。

エネルギーは本当に重要です。

1-6エネルギーについての解説はこちら!

 

 

1-7運動量と力積

ここでは2つの物体の衝突や運動している物体が分裂した場合、どのようになるのかを考えていきます。

出てくる公式は少ないのですがしっかりと問題演習しなければ自分は今何をやっているのかわからなくなるので注意。

1-7運動量と力積についての解説はこちら!

 

 

1-8円運動

今まで直線運動を扱っていましたがここから円周上を運動する物体に着目します。

覚える用語が増えるので最初は難しく感じるかもしれません。

内容としては「遠心力」などを扱います。

ハンマー投げや円盤投げは遠心力のいい例ですね。

1-8円運動についての解説はこちら!

 

 

1-9単振動

単振動とは円運動している物体を横から見た時の動きのことを言います。

文字で書かれてもわかりにくいので残念ながら割愛します…(でも重要!)

1-9単振動についての解説はこちら!

 

 

1-10ケプラーの法則と万有引力

物理学科がある大学には宇宙分野を扱う研究室があります。

この章ではそんな宇宙にある惑星の運動を少し扱います。

といってもここまで勉強した円運動やエネルギーの知識を活かせれば特別難しいわけではありません。

宇宙に興味がある人はぜひ物理学を学びましょう!

1-10万有引力についての解説はこちら!

 

 

力学は難しい?

 

個人的に物理の中で力学が特別難しいわけでもなく簡単なわけでもないと思います。

理科の他の科目である「化学」や「生物」は小学校、中学校でもよく勉強したと思います。実は物理も義務教育中に勉強したのですが少し印象が薄いのです。そのため考え方や勉強の仕方が分からないと感じるかもしれません。

 

そのうえ、高校物理から数学の要素が増えてくるので「理科は暗記科目!」と考えていた人には難しく感じるでしょう。

 

 

力学は「力と運動」が重要ですのでそれらに注目して問題を解くことでできるようになると思います。実際、慣れれば点が取りやすい分野です。

難関大学の歴史などの社会系科目では教科書の端の方にしか出てこない人物に関する知識問題がでてきますが、力学ではそのような問題はほとんどありません。

 

覚えなければいけないことは非常に少なく、難関大学では教科書に堂々と載っている公式の意味をしっかり理解して使いこなせるかを試される問題が出てきます。

つまり力学では知識の多さが必要なのではなく、基礎を理解してそれを応用できるかが重要です。

 

ちなみに、高校物理の中で一番最初に習うので勉強する時間が長くなり、得意になる受験生が多いです。

周りの受験生も力学が得意だし、入試にたくさん出るのでみなさんも得意にならざるを得ない…と思います。

 

 

まとめ

 

今回は力学について簡単に説明しました。

物理学の最初に学ぶ分野で電磁気学と並んで最も基本的な分野です。

生物や地学と違って計算が中心となるため、数学が苦手な人は苦戦するかもしれません。

物理受験生で力学が得意な人は多いのでしっかりとマスターしましょう!

 

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